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お知らせ
2023/10/17

労働安全衛生規則改正に伴う化学防護手袋の選定について

鈴木
中部物産貿易株式会社ブログ

1.より多くの化学物質から作業者を守る

化学物質を取り扱う職場において、作業者の健康を守るためマスク、保護めがね、手袋を装着して作業することになっていますが、それを怠ったり、適切ではない保護具を使用し続けると深刻な健康被害を招きます。近年国内で取り扱われる化学物質の種類が増える一方、危険有害性が不明なものも多く、規制の対象外となっている化学物質の暴露が原因の労働災害も多く発生しています。これらを踏まえ厚生労働省から労働安全衛生規則等の一部を改正する省令が令和4年5月31日に公布・施行され、事業者はリスクアセスメント(=職場における危険性及び有害性を調査・特定し、対策をとること)を実施し、労働者に適切な保護手袋(化学防護手袋)を着用させるよう改正されました。

2.化学物質が招くリスク

危険性・有害性のある化学物質を取り扱う作業において、適切な手袋を使用しないと下記のようなリスクに曝される場合があります。

皮膚腐食

化学物質が皮膚に直接触れることにより、炎症等を引き起こすもの。手袋をしていても傷がついたものや、素材が不適切な手袋を使用することで、化学物質が染み込んで劣化し、皮膚に付着するリスクがあります

経皮吸収

化学物質が皮膚を通じて体内に吸収されてしまうもの化学物質が手袋に付着したものや気体の状態で通過することがある。また自覚症状がほとんどない。そのため徐々に皮膚に取り込まれ、数年後に深刻な健康被害(がんや内臓疾患)など引き起こす場合がある。

3.化学物質のリスク把握

化学物質を取り扱う事業所では、使用されている化学物質の成分が、危険性・有害性のある物質(=リスクアセスメント実施義務対象物質)であるかどうかを知る必要があります。容器や包装などのラベルに危険有害性を表す絵表示(GHSマーク)がある製品については、安全データシート(SDS)で取り扱い上の注意や人体への危険性・有害性などを把握できます。危険性・有害性が確認された場合はリスクアセスメントを実施し、その結果に基づき適切な措置を講じなければなりません。

4.適切な手袋の選定

皮膚への接触を防ぐためには、扱う化学物質に対して劣化しにくい素材の手袋を選ぶことが重要です。また透過対策に有効な手袋の装着も欠かせません。扱う化学物質によっては素材の劣化や透過速度が速いものもあり、適切な素材の選択と適切な交換のタイミングも重要とされます。適切な化学防護手袋の選定については、ぜひ弊社営業スタッフにお問い合わせください。お問い合わせの際は、1)ご使用されている薬品名 と、2)その薬品の安全データシート をご用意いただき、お気軽にこちらからお問い合わせください。

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